タイに住んでみると

現在はタイを離れているので,タイに居た経験から考えたことなどを時々書いています。また,タイに行く機会があれば生の情報もアップしたいと思います。

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タイとミャンマー

ミャンマーがサイクロン被害に対する各国からの支援受け入れを決めた。

いくら現場で活躍できる救助や医療の専門家たちや,寄付をして助けを差し伸べたい人が真摯な気持で思っていても,実際に援助が出来るかどうかは,結局,政治の問題になってしまう。

国連事務総長がミャンマーで直接交渉する前に,タイの首相が国連からの依頼も受けてミャンマー入りして,援助を受け入れるよう軍政と交渉した。結果はタイ,中国,インドなど一部の周辺国からの援助の受け入れたのみだった。しかし,そのときタイは本気で国際社会の受け入れを要請していないはずだ。なぜなら,タイも中国もミャンマーの天然資源を狙っており,自国の直接的な影響力を維持したいからだ。

タイのミャンマーからの輸入額で大半を占めるのは天然ガスだそうである。最近のガソリン高で,タイではバス,トラックなどで天然ガス車の利用を進めており,乗用車にも徐々に広がりつつあり,今後の重要な資源であるはずだ。またミャンマーとは電力開発の援助:タイの援助でダムを建設して,水力発電の電気をタイが購入する,などの話も進んでいるようだ。

タイとミャンマーは歴史的に対立を繰り返しており,ほとんどの国民は互いに敵対心があるようだ。しかし,現在,経済的にはタイがミャンマーに強い影響力を持っている。タイにミャンマーから大量の違法滞在を含む出稼ぎ民もいる。ミャンマーが民主化し,国際社会からどの国でも開発援助や経済協力を進められるようになるのは,タイとしては決して歓迎すべき状況ではないだろう。

タイ首相がミャンマーに行ったとき,タイのある英字新聞での論調は,国際社会あるいは国連を代表してそれらの立場を主張するのではなく,あくまで隣国,ASEANの立場で交渉に当たるべきとしていた。直接タイの影響力を維持しろと書いているわけではないが,本音はそういうことだろう。かといって,他の国々も自国の利益を考えての援助であるわけで,だから,タイの姿勢を単純に非難することも出来ないように思う。

ただ,ミャンマーでも中国でも政権の保身のために,援助の手が差し伸べられるのが遅れて,多数の人が死んでいったはずで,本当に悲しいことだ。

ところでミャンマーという国の名前は,軍政が変更してつけた名前で,本来の名前はビルマである。ちなみにタイ人は「バーマー」と呼んでいるから,本来のビルマという名称を使っているようだ。BBCもおそらく軍政による国名変更を支持していないからであろう,Burmaと表記している。

立川談笑の落語の中に,日本に出稼ぎに来ているビルマ人に,どこから来たのと聞いて,ビルマと答えたところ,それを聞いた日本人がそれはミャンマーだよといって,ビルマ人があくまで「ビルマだよ」と泣きながら繰り返すという場面があった。社会風刺がうまく込められていて好きだ。
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